JPGames.onlineのAliです。発売直後から何本も回して感じたことを、できるだけ実践寄りにまとめます。『ブリガンダイン アビス』はただの国盗りシミュレーションではありません。リーダーが落ちたら部隊ごと消えるルール、高低差のあるHEX、属性相性、支援と展開、そして「節ごとの内政の優先順位」がすべて絡み合っています。ゴリ押しも、ただ待つだけも通用しにくい。最初に型を作れるかどうかで、序盤の消耗が大きく変わります。
この記事では、ゲームの全体像から基本システム、難易度と勢力選び、序盤10節の進め方、戦場での立ち回り、支援の使い方、拠点と探索、編成の考え方までを一通り押さえます。
ゲームの全体像と遊び方の骨格
舞台はメルティーテ大陸。200年前、偉大な魔術師ルナディアが造った魔術の鎧「ブリガンダイン」によって、大陸支配を狙ったアビスローア帝国は一度潰えました。時が流れ、大陸最強のソルジュナート王国で宰相ケイオスルスが謀反を起こし、「新生アビスローア帝国」を名乗ります。秩序の崩壊(崩界)を掲げた新帝国に対し、6つの勢力がそれぞれの事情で立ち上がります。
遊び方は大きく2つです。
- ストーリーモード:6勢力から1つを選び、固有の主人公と物語で新帝国に抗う(おおむね30節前後が目安)
- ミッションモード:大陸の24カ国から1つを選び、「大陸統一」「拠点強化」「指定アイテム収集」「モンスター収集」「仲間集め」「借金返済」「拠点防衛」など、国ごとに異なる勝利条件を目指す
どちらも基本の流れは同じです。大陸マップで拠点を運営し、編成フェイズで戦力を整え、攻撃フェイズで侵攻先を決め、HEX戦場で部隊を動かします。出撃できるのは基本最大3部隊。1部隊はリーダー1人と、統率コストの範囲内で最大5体のモンスターで構成します。リーダーが撃破されると、その部隊は撤退します。ここが本作の芯です。「全部隊を均等に育てる」より「どのリーダーを絶対に落とさないか」を先に決めた方が戦いやすくなります。
総プレイ時間の目安は、1つのストーリーを通しで見るだけでも十数時間から三十時間前後。6本とミッション24カ国まで足すと200時間を超えると公式も謳っています。最初から全部を埋めようとせず、1本目で編成・探索・支援の感覚を身体に入れるのが正解に近いです。
基本システムをしっかり押さえる
戦場は六角形のHEXフィールドです。高低差があり、高所の遠距離攻撃は命中と実質射程で得をします。地形効果もあり、水辺は命中が落ちやすく、渡河中は狙われやすい。ユニット周囲1マスにはZOC(移動阻害)があり、狭い峠や橋に耐久の高い駒を置くだけで、敵の進路をかなり絞れます。包囲すると攻撃力・命中・クリティカルが乗り、属性有利と重ねると一気に崩せます。
属性は赤・青・緑・白・黒、および有利不利のない無属性です。赤青緑は三すくみで、この3色は白に強く、白は黒に強く、黒は赤青緑に強い関係になっています。攻撃属性と防御属性が別々に付いている場合があるので、見た目の色だけで判断しないこと。編成画面で敵の情報を見てから部隊を組まないと、見た目の火力だけで負けることがあります。
本作の大きな特徴が「支援&展開」システムです。リーダーは配下モンスター1体を支援に回し、その特性を自分に乗せることができます。公式でも例が出ている通り、ドラゴンなら移動力+1、ピクシーならターン開始時にMPを5%回復、デーモンなら自軍ユニットが全て黒属性になる代わりに魔法防御力が20%減少する、といった具合です。支援中のモンスターは盤上から消えるので手数は減りますが、足の遅い駒を俊足リーダーで運んで前線で展開したり、瀕死の駒を回収してリーダー強化に回したりできます。展開した駒はそのターンから攻撃可能なので、「運んで置いてすぐ殴る」が成立します。
難易度はイージー/ノーマル/ハードで、開始時にしか選べません。途中変更はできません。イージーでも緊張感は残りますが、経験値と資金は回りやすい。ノーマルは序盤から属性とバフを意識しないとゲームオーバーが出やすいです。シリーズやSRPGに慣れていないなら、最初はイージーで型を作った方が長い目で見て得です。ストーリー内容は難易度で変わりません。
最初の国と難易度の決め方
6勢力は戦術の手触りが違います。体験版で触れるのはグラン・ドラグニカとスカーレットウィルの序盤までなので、製品版で初めて見る国もあります。目安は次の通りです。
- グラン・ドラグニカ(ラルゴォ):竜とテイマーが暮らす荒野。相棒ドラゴンを救い出す話から始まります。火力と移動が分かりやすく、シリーズ初見でもイメージしやすい。体験版もあり、基本動作を覚えるのに向いています。
- スカーレットウィル(ガーネット):ユニコーンと行動する正義の傭兵団。父を失った少女が団を継ぎます。体験版でも遊べ、操作説明と物語導入のバランスが良い。
- ミスティアイン(ザイルザート):ルナディアの意志を継ぐ小国。騎士団らしい編成が想像しやすく、王道の物語を先に見たい人向き。
- ピュリファーノ(アリスベル):大森林の妖精郷。支援寄りで正面から殴るとすぐ沈みます。テクニカルで、最初の1本にはおすすめしにくい。システムに慣れてから挑戦すると支援の旨みが分かります。
- サムラ族(サヤ):東の孤島に暮らす武力集団。内通者の影を追いながら頭首として立ちます。巻き返しの感覚を楽しみたい人向け。
- パンデミュオン(TYPE-F):禁忌のキマイラ研究から生まれた少年が、聖女と出会い帝国に反旗を翻します。出自が異質で、初期メンバーの役割を読み違えると苦しい。
迷ったら、体験版で手触りを確かめたグラン・ドラグニカかスカーレットウィルから入るのが無難です。難易度は、FEやFFT、前作ルーナジア戦記を普通にクリアできるならノーマル、メニューと相性表を見ながら考えたいならイージーがおすすめです。見栄でノーマルを選んで序盤で折れるより、イージーで拠点と探索のリズムを掴んだ方が後が楽になります。
序盤の進め方|最初の10節でやること・やらないこと
最初の数節は、戦場より「何をしないか」が大事になります。編成フェイズ、攻撃フェイズが1節の流れです。全部を毎節やろうとすると時間が溶けるので、優先順位をはっきりさせます。
- 防衛に残す部隊を決める
探索に出したリーダーはその節の戦闘に出られません。空き拠点を取られると収入も戦略拠点も一気に崩れます。攻めたい気持ちより先に、「最低1部隊は家を守る」を固定します。 - 拠点開発に資材を回す
拠点レベルを上げると収入、探索範囲、戦闘補正が乗ります。前線の隣国に囲まれた拠点から先に振ります。戦って勝つより、先に経済を厚くした方が後の雇用と蘇生が楽になります。倒れたユニットの復活にも資金が要ります。 - 行商で最低限の装備を揃える
装備スロットはユニットあたり2つ。性能は派手ではありませんが、序盤の命中と耐久の差は装備で埋まります。主力リーダーと壁役モンスターから先に買います。 - 探索は「戦闘に出さないリーダー」に任せる
探索は資材、資金、経験値、クラスチェンジ素材の源泉です。戦わないリーダーを探索に回すと、戦線のレベル差を静かに埋められます。全部隊を毎戦闘に出すと、経験値は入りますが拠点が薄くなります。 - 雇用は「役割が欠けている駒」だけ
強い種はコストが高いです。序盤は数を増やしすぎず、壁・遠距離・回復のどれが欠けているかを見て1体足します。統率コストを圧迫して器用貧乏になると、支援に回す余裕もなくなります。
戦場に出る前に、必ず敵情報を見ます。属性、おおよその射程、リーダー位置。有利色の攻撃属性を前に出し、不利色は後ろか別部隊へ回します。黒属性の敵が多いなら白を厚くする、白が多いなら三すくみ側で押し切る、といった組み立てを編成画面で終わらせます。戦場に出てから色を嘆いても遅いです。
チュートリアル後、隣接国へ自由に出られるようになると、つい全軍前進したくなります。ここで一度負けやすいです。敵AIは残りの薄い駒を優先して潰しに来ます。前に出したリーダーが集中砲火を受けると、部隊ごと消えて数的不利になります。最初の戦争は「取れる拠点を1つ」に留め、勝ち筋が見えない相手には待機する判断も必要です。待機は弱気ではなく、探索と開発のターンを買う行為になります。
30節を大きく区切ると動きやすいです。
- 1〜2節:隣接する守りやすい拠点と道を取る。非戦闘リーダーを探索へ
- 3〜7節:拠点をレベル2以上へ。部隊を安定させ、有利属性を1セット用意する
- 8〜10節:イベント戦。高所、リーダー後方、敵リーダー狙い。無理なら編成を直して再戦
- 11〜20節:不要な拠点は取らない。主力を2〜3部隊に集中。物語の旗を優先
- 21〜30節:リーダー装備を固める。不利属性用の予備を残す。29節で全軍を使い切らない
第8節か第10節あたりのイベント戦が序盤最大の山場です。そこで詰める人が多いので、それまでに主力の生存手段、高所を取れる移動、有利属性の一枚を揃えておきます。
戦場で勝つための型
ゴリ押しも、自陣で待つだけの膠着も、どちらも通用しにくいです。前者は各個撃破で崩され、後者は敵が射程に入ってこず、ターンだけが過ぎます。うまくいった型は「広い盤面で一点に集める」ことです。
敵が3部隊に分かれて横に散っているなら、全軍を片翼に寄せて3対1を作ります。広いHEXは脅威ではなく、寄せる余地です。射程外を回れば敵は動かないことも多く、集結そのものは意外と簡単です。左翼の援軍が着く前に片翼を潰せれば、戦況は一気に傾きます。
配置の基本はこう置きます。
- 前衛:HPの厚い近接、ドラゴン系やゴーレム系。ZOCで通路を塞ぐ
- 中衛:リーダー本人。落ちたら終わりなので、突出させない
- 後衛:弓・魔法。高所に上げ、反撃を受けない距離から削る
- 保険:ピクシーなど回復・MP補助。支援に回すか、展開して回復するかは状況次第
隣接攻撃は必ず反撃します。防御専念コマンドはありません。だから、薄い駒で殴りに行くと相打ちになります。前線は「殴られても残る駒」に任せ、火力は射程から入れます。MPの重い大技は、包囲と属性有利が重なったターンに使います。毎ターン撃つと乾きます。
高低差は弓と魔法の価値を大きく変えます。高所から低所へ撃つと命中と実質射程が乗ります。逆に低所の近接だけを前に出すと、上から一方的に削られます。マップを開いたら、まず高台と隘路を探します。水は命中が落ち、渡河中は弱い。敵を水辺に引き込むか、自分が渡らないかのどちらかを先に決めます。
スキルの中には地形を汚すものもあります。指定HEXに血の雨を降らせて足止めするような技は、狭い道と組み合わせると援軍の到着を遅らせられます。スキルは使えば使うほど熟練が上がる仕様なので、主力にしたい技は序盤から意図的に撃った方がいいです。温存しすぎると、必要なタイミングで火力が足りません。
支援と展開の実践的な使い方
序盤はドラゴン支援の移動+1が強いです。地図が広く、高低差で回り道が発生する戦場では、1マスの差で高所を取れるかどうかが決まります。ピクシー支援は長期戦向きで、スキルを連打したいリーダーに合います。デーモン支援は属性を揃えて押し切るときに使いますが、魔法防御が落ちるので、相手の構成を見てからでないと事故ります。
「モンスターを1体減らしてリーダーを強化するか」は、毎回の編成で迷うポイントになります。序盤のおすすめは、主力リーダーにだけ支援を付け、残りの部隊は通常の頭数で戦うことです。全員に支援を付けると、戦場の駒が足りなくなり、HEX上で囲まれやすくなります。
展開まで含めて考えると、リーダーを強化したうえで別地点に駒を出す、という動きもできます。最初は無理に使いこなさなくていいです。まずは「このリーダーは何の支援を吸っているか」を毎回確認する習慣を付けます。
部隊編成と育成の考え方
統率コストの範囲で最大5体まで組めますが、序盤は5体フルにしても弱いです。コストを食うだけのユニットを入れるくらいなら、4体で厚くした方がいい場面もあります。
扱いやすい型はざっくりこうです。
- 前衛:ドラゴン系など、耐久と機動力があるもの
- 中衛:近接で数字を出せるアタッカー
- 後衛:遠距離か魔法
- 支援:ピクシー系など、回復やMP補助
全部を1部隊に詰め込もうとすると、統率コストが足りなくなります。3部隊あるのだから、役割を部隊単位で分けた方が動きやすいです。たとえば1部隊目は突破用、2部隊目は受けと回復、3部隊目は高所からの射撃、といった分け方です。
クラスチェンジは一定レベルで解放されます。序盤から全員を満遍なく育てると、どれも中途半端なままイベント戦に入ります。経験値は主力のリーダーと、その部隊の核になるモンスターへ寄せます。雑魚を全部育てるのは、内政が回り始めてからでいいです。
長く遊ぶなら、ユニットを全部均等に育てない方がいいです。役割を四つに分けると迷いにくい。前衛は耐久とZOC。後衛は魔法と遠距離。高所に置いて集中砲火する。回復・補助は最低1部隊に必ず入れる。主力リーダーの生存手段を最優先にします。
拠点・探索・金策の回し方
資金の使い順は、おおむねこの通りが安定します。
- 撤退した主力の復帰
- 拠点のレベルアップ(探索と能力に効くもの)
- 主力リーダーと壁役への装備
- 役割が欠けているモンスターの雇用
- 探索要員となるリーダーの補充
拠点を放置して戦争だけすると、イベント戦の時点で相手の質に負けます。支配した拠点に資材を入れてレベルを上げると、部隊の能力や探索効率、雇用できるユニットの質に効いてきます。隣国を一枚取るより、手元の拠点を一段上げた方が次の戦いが楽になる節は多いです。
探索は戦闘に出さないリーダーに任せます。資材、資金、経験値が入ります。序盤は戦力不足に見えがちですが、実は「戦場に出していないリーダー」が一番の無駄になりやすいです。探索を回さないと、拠点レベルも雇用も装備も全部遅れます。
ミッションモードについて
ストーリーでシステムを固めてから入った方が早いです。序盤からミッションに手を出すと、勝利条件と内政の優先が食い違って詰みやすいです。24カ国にはストーリー6勢力に加え、さまざまな国が並びます。統一、負債返済、特定の探索、防衛特化など、目標が国によって違います。ショートストーリーも楽しめるので、本編を一通り終えた後のやり込み要素として優秀です。
よくある失敗と対策
よくある負け筋は次の通りです。
- 前衛にリーダーを出す
- 探索を忘れる
- 全方向に侵攻する
- イベント戦の直前まで資金を使い切る
- 属性を見ないまま出撃する
- 全部隊を均等に育てる
対策はシンプルです。リーダーは後ろか高所か壁の後ろ。前衛で周囲を塞ぎ、ZOCで足を止める。全軍を同じ方向に出さず、一翼に寄せて数的有利を作る。編成フェイズの時点で敵情報を確認する。内政を疎かにしない。
まとめ
『ブリガンダイン アビス』は、編成フェイズの判断と戦場での位置取りが直結する骨太な作品です。最初は難しく感じるかもしれませんが、リーダーを守る意識、属性の確認、支援の使い分け、拠点と探索の優先順位を身につければ、安定して進められるようになります。
最初の一周はグラン・ドラグニカかスカーレットウィルで、難易度はイージーかノーマル。序盤は広げすぎず、拠点を育て、主力3部隊を厚くする。イベント戦までに型を作る。これだけでかなり楽になります。
あとは実際に手を動かして、自分の部隊の「勝ち筋」を見つけてください。支援で属性を染めたり、高所から一方的に削ったり、ZOCで敵を足止めしたりする瞬間が、このゲームの醍醐味です。
これからもプレイを重ねて、追加の情報や特定勢力の詳細チャート、おすすめユニットの評価などを更新していきます。まずは最初の一本を、焦らず丁寧に。
良い戦いを。
